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CS-21シリーズ製品の表面保護工法としての分類

CS-21シリーズ製品は、下記に示す土木学会の表面保護工法関連指針*の分類、けい酸ナトリウム系表面含浸材(防水を目的とする場合)、反応型けい酸塩系表面含浸材 に該当します。

*表面保護工法 設計施工指針(案) コンクリートライブラリー119(2005年発刊)

*けい酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案) コンクリートライブラリー137(2012年発刊)

塗布工法の適用条件

<適用範囲>
●適用可能な範囲
 セメント成分を含むコンクリートおよびモルタル(材齢は問わない)

●適用できない範囲
 セメント成分を含まないもの(樹脂コンクリートなど)
 既に浸透性吸水防止剤などが塗布され、撥水性が付与されたコンクリート
 施工目的(劣化要因)に、ASRや化学的浸食抑制対策が含まれる場合

●適用する面
 塗布方向(下向き、横向き、上向き)を問わず適用可能
 上向き(横向き)施工の場合、垂れ防止対策が必要

●施工時の環境
・気温
 気温5℃以上40℃未満=適用可能(30℃以上の場合、散水し表面温度を下げた後に塗布を推奨)
 5℃未満=施工時の保温など養生対策が必要(施工後0℃未満となっても問題ない)

・天候
 雨天の場合、材料が流れない程度であれば施工可能。流れる程度であれば養生が必要
 強風の場合、飛散防止措置が必要

●コンクリート表層部の状態
 付着物がない場合、適用可能
 付着物がある場合、適用対象外(付着物を除去することで適用可能)
 乾燥状態の場合、適用可能【CS-21の場合、散水後、乾きかけた状態で塗布】
 湿潤状態の場合、適用可能【浮き水がある場合は、除去するまたは乾燥を待つ】

*留意事項
・設計時
 ひび割れ注入や断面修復が必要な箇所については、別途処理を行うこと
・施工時
 施工の際にコンクリート以外の部分に直接触れないよう養生などの対策が必要
・完了時
 施工完了後(最終工程完了後、表面の指触乾燥が確認された状態)から、塗布面上の歩行や車両の通行、シートを敷いて資材を置くこと、埋め戻しなどが可能。

<塗布面への他工法の適用>
・CS-21シリーズ製品は水分の存在下で反応し、空隙を充填して効果を発揮するため、打ち放し仕上げを原則とするが、養生期間(2週間以上)経過後であれば、表層部の緻密な通常のコンクリート面と同様として他工法適用について検討が可能
・必要に応じて、床版防水層や剥落防止ネットの接着、建築の美装や駐車場のラインなどが適用可能(他工法を適用する場合は、事前にCS-21工法の施工を担当するアストン協会員にご相談ください)
・経年後については、CS-21シリーズ製品の再塗布の他、各種補修・補強工法が適用可能

CS-21シリーズ製品の劣化現象・劣化機構に対する適用範囲

土木学会の2013年制定コンクリート標準示方書[維持管理編]には、コンクリート構造物の劣化現象劣化機構が10種類掲載されています。
それぞれの劣化現象・劣化機構に対するCS-21シリーズ製品の適用性および効果は下記のとおりです。
(新設から劣化過程が潜伏期段階までの既設に対し、単独で適用する場合)

塗布工法の工程概要および用語の定義

1.前処理
施工箇所表面および表層部の状況に応じて、下地処理、劣化部除去、断面修復工法を実施する工程。

2.素地調整
施工箇所表面および表層部の状況に応じて、塗布材:CS-21シリーズ製品の含浸を阻害する要因の除去を目的として実施する工程。

3.塗布工
施工箇所表面の乾燥状態および塗布材の種類に応じて、施工箇所の表層部の水分調整、塗布材の塗布、湿潤散水を実施する工程。

4.養 生(施工後の含浸面養生)
雨水や朝露等で水分供給のある屋外環境等の場合は、曝露状態のままで、特に追加処理の必要はない。
水分供給のない屋内や躯体防水目的等の場合に、塗布工完了後に施工箇所を散水またはシート養生等により乾燥を防いで湿潤状態を保持し、反応を促進させる工程。